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ドメイン名関連会議報告

2023年

[第78回ICANN会合報告] ccTLD関連の話題 ~WSIS+20レビューとccTLDとの関わりなど~

本記事では、第78回ICANN会合(ICANN78)におけるccTLD関連の話題についてご紹介します。

25回目のICANN年次総会とccNSO設立20周年

ICANN78は25回目の年次総会に当たり、記念ロゴの掲出、25年の歩みを振り返る年表や動画の公開、「25th Anniversary Session」が開催されるなど、これまでの25年間の振り返りが随所で行われました。

また、ccNSO(Country Code Names Supporting Organisation)でも、2023年3月開催のICANN76から設立20周年を祝うセッションが開催されてきています。今回のICANN78でも前回のICANN77同様、20周年を祝福するccTLD有志によるビデオメッセージの紹介に加え、ccNSOで今後重視すべきポイントについての意見交換や議論をするセッションが行われました。このセッションでは、参加者による投票で選定したccNSOで今後重視すべきポイントについて、小グループに分かれて「inclusion」や「collaboration」といったテーマで意見交換や議論が行われました。

異なるテーマでの議論であったにもかかわらず、「ccNSOに新しいメンバーに入ってもらうことを重視した取り組みや仕組みが必要である」といった意見が複数のグループで見られ、同じccTLDコミュニティから若いスタッフを含む新たな参加者を増やす方法、参加のハードルを下げるための方法の検討と実装に対する関心の高さがうかがえました。

ICANN 25周年ロゴ

WSIS+20レビューとccTLDとの関わり

2005年の世界情報社会サミット(WSIS:World Summit on the Information Society)チュニス会合で、インターネットガバナンスに関連した議論をあらゆるステークホルダーが参加する形で行うことができるインターネットガバナンスフォーラム(IGF:Internet Governance Forum)が創立されました。IGFの継続については10年おきに見直しが行われることになっています。

WSISチュニス会合から20年目に当たる2025年に国連総会で行われるレビューのことを「WSIS+20[*1]」と呼んでおり、ICANN78ではWSIS+20を前に、そのプロセス及びccTLDの関わり方について共有するセッション「Why is WSIS+20 important for ccTLDs?」が開催されました。

[*1] 「[第76回ICANN会合報告] ICANN設立25周年とccNSO設立20周年」参照
https://jprs.jp/related-info/event/2023/ICANN76-01.html

本セッションは前後半に分かれており、前半は、ICANNやCENTRなど複数の組織から、マルチステークホルダーが議論に参画できる仕組みを維持することの重要性や、近年技術コミュニティの存在が国連での議論の場で軽視されている点が見受けられることに対する危惧が共有されました。

後半は、ccTLDの関わり方についてDENIC(.de)及びJPRS(.jp)が情報共有を行いました。登壇したJPRSの高松百合は、技術コミュニティが実現可能性に関する視点を提供する重要な役割を果たしていることや、ccTLDとしてさまざまなインターネット関連イベント・会合に参加することは、総合的に効率よく情報を得る機会や、他者と議論して考えや理解を深める機会として重要であることなどを発表しました。

発表を行う高松百合(写真左)